■部の目標


 武道としての弓道を通して、礼節、心遣いを学び社会に通じる立派な人物を育てる。

 

 中四国学生弓道界において名誉ある地位を獲得する。[中四優勝]

■部の来歴


 昭和30年、長原吉男氏をはじめとする有志数名が日置流印西派の免許皆伝・杉原金久氏の門を叩き、岡山大学弓道部が産声を上げました。数年後には学友会公認となり、杉原氏を師範にお迎えして大学公認の部へと昇格しました。

 

 杉原先生は昭和51年に亡くなられ、藤本一郎先生が2代目師範に就任されました。その後、昭和52年と昭和59年の2度にわたり、火災のために部室が全焼してしまうという惨事に遭いました。このとき、弓具や貴重な文書類がもろとも灰となり、多大な損害を被っています。現在の部室(ボックス)は昭和61年に再建されたものです(ちなみに男子ボックスのほうは、大学の施設としての正式名称は「倉庫」)。その後も何度かボヤ騒ぎがありましたが大事には至っていません。

 

 昭和61年に藤本先生がお亡くなりになった後、現名誉顧問の阿部先生のご尽力により、広島県弓道連盟会長(当時)で全日本弓道連盟の理事も務めておられた大野博孝先生と、元監督の大野誠先生を師範に御迎えしました。それから後、王座出場を何度か果たす躍進も見られています。特に、平成3年には中四国大会で男女そろって優勝し、王座へのアベック出場を果たしました。また、OB、OGの方々の活躍も大変栄誉あるもので、H18年卒の小原裕幸さんは天皇杯第66回全日本男子弓道選手権大会にて準優勝、続いて第67回大会で優勝を成し遂げられ、現コーチの浅野公子先生は第9回全日本女子弓道選手権大会で優勝されました。このような栄誉ある軌跡を胸に、現役部員も日々射の向上に励んでいます。

令和4年現在、中四国学生弓道選手権大会に於いて男子は12度の優勝、女子は9度の優勝を果たしています。これは中四国の全ての大学の中でともに最多の数字です(女子は最多タイ)。

 

 なお、岡山大学は旧制第六高等学校の流れを汲んでいますが、現在の弓道部は六校弓道部とは直接のつながりはありません。六高弓道場は現在は岡山朝日高校の弓道場として利用されています。姉妹関係にある鹿田キャンパスの医学部弓道部は戦前の医科大学弓道部から続いており、道場も伝統もかなり古いものです。特に道場はおそらく県内最古のもので、戦中・戦後は仮設住宅にも使われていたそうです。

■練習について

 基本的に全員参加となる合同練習が週に2回あります。

 

   水曜日 14:00~

   

   土曜日 8:45~

 

  いずれとも約3時間ほどの練習です。試合前には平日は夕方から夜にかけて、休日は午前中に選ばれた団体選手のみの強化練習が組まれます。それ以外は自由練習で、道場を平日は22時まで、日曜、祝日は夕方の17時まで利用することができます。(ただし一年生は夏合宿が終わるまでは平日は20時、日祝は16時までしか練習できません。)

 

 岡山大学には全部で11の学部があり、そのうち医学部と歯学部の学生は基本的に鹿田キャンパスにある医学部弓道部で活動することになります。ただし、医学部・歯学部の学生でも津島キャンパスの本学弓道部で活動することは可能です。

 

■合宿について


 春休みと夏休みにそれぞれ合宿が行われます。合宿では5~7人の班を4~6つ作り、班別で練習を行います。一年生が体配を学ぶのもこの期間です。いずれとも泊まりのない合宿強練と、宿泊所などに泊まる合宿からなり、最終日の翌日には班別対抗戦があります。

 

 宿泊場所においては、近年は大学に近い岡山県青年館を使用しています。

■年間行事


 年間を通じて、正式な対外試合は最低でも中国大会、西日本大会、春季県内リーグ、全日本大会、五大学大会、中四国大会、秋期県内リーグ、中四新人戦、の8つです。このうち中四国大会は、予選を上位通過すると東京選抜へ、優勝すると王座決定戦への切符を得られるため、最も重要な試合と位置付けられています。

 

 シーズンになると毎週のようにリーグ戦がある都市部の学連に比べると公式の試合は少ないです。医学部弓道部や近隣弓道部との交流試合や練習試合もあります。そのほか、合宿や大掃除、OBの方々とのお食事会、コンパなどがあります。

■流派について


 現在岡大弓道部は日置當流印西派を名乗っています。「三分の二」をとるのは岡山の日置當流から分派した浦上系の流派です。私たち岡山の日置當流は「三分の二」はとりません。 

 

 体配については「体配紹介」を参照してください。

 

  →岡山大学体配紹介

 

 高校で正面うち起こしをしていた人は斜面うち起こしに戸惑ってしまうものですが、慣れてしまえば両者の持つ長所と短所をよく比較でき、非常に面白いです。

■新入部員について


 年によって若干の偏りはありますが、だいたい毎年経験者と初心者が半分ずつ入部してきます。あえて言えば、女子のほうが初心者が多いでしょうか。新入生は初心者、経験者を問わず練習内容は同じです。徒手、ゴム弓、素引きをそれぞれ3時間から8時間こなし、巻き藁を数百本(大体200-300本程度)引いた後、的前に上がることができます。早い人で入部から約1ヶ月半で的前で引くことができるようになります。

■練習場所


 練習は津島キャンパス内の弓道場で行われています。

 

 場所はキャンパスの離れになるので少し分かりにくいですが、東の果てまで進めば辿りつけます。

 

  ちなみに弓道場の隣には馬術部があり、いつでも馬を見ることができます。流鏑馬できないかなあと考えてみたり。たまに空き地で勢いよく走り回る姿はたくましいです。

■部歌と哀歌について


 岡山大学弓道部には部歌と哀歌が存在します。現在では歌うことはほとんどありませんが、毎年春合宿で1年生に引き継がれていっています。王座出場を勝ち得たら歌うものだったとか何とか。作曲者、作詞者ともに不明。

 

 部歌・哀歌楽譜紹介